先日、髭に関する非常に興味深いニュースがありました。脱毛・皮膚の治療・美容と言えばレーザーかIPLが主流ですが、そのIPLを1989年に発明したモーガン・グスタフ氏がレーザーを使用した髭剃りの開発に成功したようです。

レーザー髭剃り
(画像引用元:Coud this bladeless laser razor transform shaving?|telegraph

こちらのレーザー髭剃り、その名も「The Skarp(スカープ) Laser Razor」。カラーはブラック、シルバーの2色のみ。

 

これまでの髭剃りと言えば何百年もの間、刃で毛をカットするタイプのものでした。たしかにこれでうまくシェービングできるもののいくつもの問題がありました。

毛を「剃る」行為に付きまとう問題は以下のものがあります。

  1. 剃り残しが発生する
  2. 毛だけでなく皮膚をも剃ってしまう
  3. 深剃りゆえ肌を切ってしまう
  4. 使い捨てカミソリではごみを量産している
  5. 剃る前にクリームやジェルなどで毛を柔らかくする

 

一番の懸念:肌が傷つく

上に従来のカミソリで起こる問題を5つあげましたが、多くの方が気しているのは「2.毛だけでなく皮膚をも剃ってしまう」「3.深剃りゆえ肌を切ってしまう」ではないでしょうか。

これは何も男性の髭剃りの時にだけ付きまとう問題ではなく、女性のカミソリによるムダ毛処理でも同じです。皮膚は0.01mmほどの薄い膜(角質層)や、0.1mm程度の表皮層によって構成されており、この中にはセラミドなど美容にとって欠かせない成分も含まれています。

シェービングによって皮膚が傷つくとこれらの成分が皮膚から逃げてしまうため、深剃りは美容にとっても良い事ではありません。

なにより男性の場合、顔にカミソリ負けの痕をつけているのは格好悪い事この上ないでしょう。

 

肌を傷つけないためにクリームが面倒

カミソリ負けをしないために多くのシェービング剤が発売されており、ジェルタイプのものからクリームタイプ、ムースタイプなど様々あります。

どれを選べばいいかはその人の好みによりますが、どれを選択しても顔に塗って髭を剃り、そのあとシェービング剤成分のヌメヌメを念入りに洗い落とすは面倒です。

シェービング剤はカミソリの刃と皮膚が摩擦するのを防止するほか、毛を柔らかくして剃りやすくする効果もあります。しかし朝のボーっとしていて時間がない時にあのヌメヌメを塗る・落とす作業はできればなくしたいものです。

 

そんな問題を全て吹き飛ばす?レーザー髭剃り

そんな面倒なシェービング剤の使用も、そしてカミソリ負けもクリアしてくれるであろう髭剃りがこのレーザー髭剃りです。医療業界でも美容業界でもレーザーを使った画期的な製品は非常に多くなってきていますね。

レーザー カミソリ

(画像引用元:Coud this bladeless laser razor transform shaving?|telegraph

レーザーでヒゲがそれる仕組みは?

気になるのはレーザーでひげ剃りできる仕組みです。なぜ太くて濃い髭がレーザーで切断できるのでしょうか。

開発者のモーガン・グスタフ氏によりますと、毛にはメラニンという色素(色を付けるもの)が存在しており、このメラニンの中に「クロモフォア」という光を吸収する受容体(物質)があるとのこと。

クロモフォアはヒトの皮膚ではメラニンの他にヘモグロビンに存在しています。今回のレーザー髭剃りではヘモグロビンは関係ありませんので、毛のメラニンに存在するクロモフォアにレーザーが作用すると言うことになります。

 

脱毛も仕組みは同じ

実は何もレーザー髭剃りで初めてクロモフォアにレーザーを作用させる方法が使われるのではなく、冒頭で述べたようにIPLや医療レーザーを使った治療や美容脱毛でこの仕組みは採用されています。

例えばレーザー脱毛の場合はクロモフォアに700nm前後の波長をパルス照射(一瞬で光を当てる)により光を吸収させます。光を吸収したクロモフォアではこのエネルギーが熱変換され急激な温度の上昇と共に破壊され、脱毛できるのです。

要はレーザーによって毛が熱を持ち損傷し毛が抜けるのです。

 

ではレーザー髭剃りはレーザー脱毛のように痛いのか?

毛が熱を持ち損傷することで脱毛できるなんて聞くと、レーザーを使った髭剃りを使用すると痛そうな印象を持ちます。特にレーザー脱毛を経験したことがある方なら脱毛の際は痛みを伴うことをご存知でしょう。

ただ、そこは安心して良いと思います。

なぜならレーザー髭剃りは脱毛のように毛全体に光を吸収させる必要がなく、切断する個所のみへの照射でいいので脱毛ほど高い出力を出さなくてもいいからです。

また脱毛の際は高エネルギーをパルス照射(一瞬)で毛全体に送り届けるため熱による痛みを感じますが、レーザー髭剃りではおそらく低い出力でゆっくりと毛に熱を持たせるので痛みはないでしょう。

 

レーザー髭剃りではどの程度毛に熱を持たせるのかはわかりませんが、おそらくエステサロンのフラッシュ脱毛のように痛みの心配なないでしょう。

 

レーザーが皮膚に反応しないのか?

実はクロモフォアを含むメラニンは毛だけでなく皮膚にも存在します。そう考えるとレーザーが直接皮膚に作用してしまわないのかも気になりますが、モーガン・グスタフ氏によればその心配もないそうです。

従来のカミソリでは深剃りするとニキビや肌荒れがつきものでした。しかし深剃りしても肌荒れが起こらないなら髭剃りの回数も減りそうです。

皮膚のメラニンには反応せずに深剃りも可能ということなのでなんとも都合のいい髭剃りで、これが現実に発明されているので将来的に「髭剃りと言えばレーザー」が一般的になるのかもしれません。

もちろんシェービング剤も不要なので髭剃りの際の手間もぐっと減るでしょう。

 

レーザー髭剃りの値段と使用期間

この画期的なレーザー髭剃り、ほしい方は多いのではないでしょうか。私も欲しいです。

ではお値段はいくらかと言いますと、現在はこれの製品化に向けて出資者をkickstarter(プロジェクトをサポートするサイト)で募っており、出資額約1万9000円(+送料約2400円)で1つ手に入るそうです。

 

単四電池1本で約1か月間使用可能で、レーザー自体の寿命は約5万時間(約2083日=約5年7か月)もあります。1本で5年ももつのでしたら現在のカミソリよりも比べ物にならないくらい効率が良いです。

 

このブログの中でも髭剃りに関する悩みや改善方法は何度か取り上げましたが、レーザー髭剃りに移行することで今までのシェービングの欠点は全てクリアされます。

男性も女性もカミソリによる肌荒れが一番困る点だと思うので、一日も早くThe Skarp Laser Razorが世に出回ればいいですね。

ちなみにkickstarterによれば出資者への製品発送は2016年5月予定とのこと。

 

あまかった!?Skarpの実情

Skarpについて新しい情報がありました。

どうやら出資を募っていたサイトのkickstarterからそれの中止を告げられたようです。なんでもkickstarterの規約に沿っていなかったようでこれが原因らしいです。

kickstarterで出資を募るには試作品を、今回の場合でしたらレーザー髭剃りのプロトタイプを用意しておく必要があったのですがそれができていなかったとのこと。そのためkickstarterでの出資は中断となったようです。

しかし、新たに別の出資募集サイト(Indiegogo)でプロジェクトを進めているとのことで、今回はしっかりと規約に沿った形で募ることができているのでしょう。

 

レーザー髭剃りSkarpの検証動画

Indiegogoでの募集開始に合わせてかどうかわかりませんが、Skarpで実際に毛を剃っている動画が公開されました。

が・・・

 

これ、本当に剃れているのでしょうか。深剃りどころか中途半端なところでしか毛がそれていない状況です。

しかも1本の毛を切るのに何秒かかっているのでしょう・・・。

髭剃りからレーザーが照射されているはずなんですが、そのレーザーも確認しにくいです。本来髭を剃っている動画が適切だと思うのですがなぜ手首の毛を・・・?

髭はヒトの体毛で最も濃くて強固な毛なので、手首の毛を剃るのにこのクオリティではいざ髭剃りになった時にどこまで有効なのか疑問です。

 

今回出資募集サイトがkickstarterからIndiegogoに替わりましたが、製品の完成は遅れず2016年の春ごろだそうです。

完成時にはこの動画よりももっとクオリティの高いレーザー髭剃りになっていることを望みます。